darktableをLightroomの代替にするコツ

私はカメラの趣味ユーザーですが、写真を撮る時はRAWで撮ります。理由は、ホワイトバランスや露出を現像時に調整できるというのが大きい。ホワイトバランスを外していたり、白飛びがあったりしても現像時にリカバーできるので、撮影する時にはカメラ任せのオートで撮れる。

撮影したRAWファイルをどのソフトで現像するのかというのが、カメラユーザーにとっての悩みのタネかと思います。定番のLightroomに買い切りがなくなったので、そんなに頻繁にRAW現像ソフトを使わない人にとっては結構しんどいかなと。

Lightroom以外のRAWソフトで一番最初に試すのが、カメラメーカーの提供する純正RAWソフトでしょう。しかし、純正RAWソフトって任意の編集ポイントに戻れない。RAW現像で画像を調整していて、画像処理をやり直したいと思うことは多々あります。Lightroomだと任意の地点に戻ってやり直せるんだけど、純正RAWソフトだと一番最初の状態に戻すか、セーブした時点までしか戻せない。それと純正RAWソフトって書き出しのプリセットを保存できない。ブログ用だったりSNS用だったり、アップロード先に合わせて書き出すサイズを変更したいんだけど、それをプリセットで保存して切り替える事ができない。

任意の編集ポイントに戻れて、書き出しのプリセットを保存できて、尚且つフリーのRAW現像ソフトはdarktableぐらいです。なので、元々Lightroomを使っていた人がdarktableを使う上で、躓きそうなポイントを解説していきます。

最新版をインストールする

最新のバージョンは4.2.1です。自動アップデートの機能はないので、すでにインストールしてる人もバージョンが古い可能性があります。一時期日本語の対応がなくなったんですが、日本語対応は復活しています。

https://www.darktable.org/

フォントを変える

フォントを変更すると、だいぶ見栄えが良くなります。

歯車マークをクリックする。
[darktableの設定] – [一般]

* {
  font: 10pt Meiryo; /* ←ここのMeiryoの部分を好きなフォント名に変更する。 */
  color: @fg_color;
  background-color: @bg_color;
  border-color: #111111;
  text-shadow:none;
/*  margin: 0; */ /* this makes scroll bars super wide. */
  padding: 0;
  background-image: none;
}

サイドカーファイルを作らない

デフォルトの設定だと、読み込んだ画像に1枚ずつxmpファイルが作られます。例えば1000個の画像の入ったフォルダを読み込むと1000個のxmpファイルが作られます。データベース(Lightroomでいうところのカタログ)にのみ編集データを記録するほうが、Lightroomユーザーにとっては自然でしょうから、サイドカーファイルを作らない設定に変更します。

[darktableの設定] – [ストレージ] – [各画像のサイドカーファイルを書き込む]を変更

インポートには「ライブラリに追加」をクリックする

画像のインポートには「ライブラリに追加」を使用します。「コピー&インポート」は画像がコピーされてしまうので使用しません。

画像の切り抜き

画像の切り抜きにはトリミングモジュールを使用します。

トリミングの枠を決めた状態で、Enterキーを押しても切り抜きが確定しません。モジュールを閉じると切り抜き操作が確定します。モジュールを閉じることで操作が確定するという部分がLightroomユーザーというか、Windowsユーザーが一番違和感を感じる部分でしょう。

ダストの除去

画面内の埃の除去は、レタッチツールで行います。丸ボタンを押すと円が出るので、それをダストの位置においてコピーするポイントを選択します。ここでもEnterキーを押してもダスト除去の操作は確定しません。円を追加するには、丸ボタンを押します。シェイプの行の一番右のボタンを押すと、シェイプの表示と非表示が行なえます。シェイプを表示してマウスで選択すると編集できます。シェイプを削除したい場合はマウスの右クリックボタンを押します。

明瞭度の変更

darktableには明瞭度というパラメーターはありません。しかし、「ローカルコントラストモジュール」や「かすみの除去モジュール」で似たような効果が出せます。

まとめ

darktableは日本語の情報が少なかったり、操作にクセがあったり、Linuxぽさを感じるソフトなのは確か。ただ、情報については英語の情報ならありますし、YouTubeなどではビデオチュートリアルもあります。操作も一旦分かってしまえば、何とかなります。実はマスク処理についてはLightroomよりも高機能な面があったりしますので、使ったことがない方は、ぜひ一度試してみてください。